
松井修三の
思ったこと、感じたこと
励みとなるニュース
投稿日:2015年12月19日

朝比奈 隆を描いた「オーケストラ、それは我なり」中丸美繪著・文芸春秋を読み終えた。すばらしい評伝である。途中、感動のあまり涙をぬぐうことしばしであった。
私がクラシック音楽に目覚めたのは、中学2年生のときだった。友人に誘われて、今でいうオーディオマニアを訪ね、手づくりしたという巨大なスピーカーから奔出するベートーヴェンの交響曲第5番「運命」を聞かされた瞬間に受けた衝撃は、いまも鮮明に思い出すことができる。
その夜、興奮してなかなか寝付かれなかった。そのとき、脳裡を支配した思いは、いつかあのような装置を手に入れて、思う存分音楽を聴いてみたいということだった。作曲家や指揮者や演奏家になろうとは思ってもみなかった。
人は、思った通りになれるし、思った通りにしかなれないというが、まったくそのとおりで、その後その時々の住まいと経済力に見合った装置を購入して、クラシックを楽しんできた。
恥ずかしい話ではあるが、「朝比奈 隆」を聴いたのは昨年、N饗990回公演ベートーヴェン第9のDVDがはじめてである。
「1996(平成8)年、87歳の朝比奈は伝統あるシカゴ響の第105楽季に登場、5月16日、17日、18日の三夜、ブルックナーの『交響曲弟5番』を振った。会場は三日ともスタンディング・オペレーションの嵐で歓声は止むことがなかった。
「これまでのシカゴ饗で一番の演奏会」「朝比奈こそ本当の指揮者」』などと、アメリカの聴衆を感動させたと、中丸さんは書いている。
今日の夕刊各紙は、小沢征爾(80歳)が、来年4月8日と10日にベルリンフィルを指揮すると伝えていた。後期高齢者にとって、すごい励みとなるニュースだ。
朝比奈は93歳で、「引退するには早すぎる」と無念の言葉を遺してこの世を去ったそうだ。小沢征爾のますますの活躍を願うとともに、自らを叱咤激励した。

- 松井 修三プロフィール
- 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
- 1961年中央大学法律学科卒。
- 1972年マツミハウジング株式会社創業。
- 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
- 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
- 現在マツミハウジング(株)相談役
「いい家」をつくる会代表 - 著書新「いい家」が欲しい。
(創英社/三省堂書店)
「涼温な家」
(創英社/三省堂書店)
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