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松井修三の
思ったこと、感じたこと

換気先進国

投稿日:2014年9月27日

イギリスでは、換気は2006年に法律で義務付けられたが、換気の種類は問わない。

日本では、100年以上長持ちするとうらやましがられているイギリスの家ではあるが、隙間には無頓着だった。換気は窓開けが当たり前だったからだが、2016年には新築住宅のゼロカーボン化を図ろうとするに当たり、断熱性能の向上とともに窓開け換気のマイナスに配慮せざるを得なくなり、第一種熱交換換気システムを志向することとなった。

ところが、窓開け換気に慣れきった国民は、なかなかこの24時間換気の必要性を理解しようとしない。そこで、昨日書いたように機械換気メーカーでは、国民に対して啓蒙活動に動いている。 


現状はどうなのか、本日はデベロッパー3社の分譲現場と、リノベーション現場を2か所回ってみた。後者の1現場では、第一種熱交換換気を導入するとのことだったが、他はすべて第三種換気だった。それもセントラル方式ではなく、キッチンの換気扇かユティリティか浴室の換気扇を回して排気し、給気は窓枠の上部にあるスリットからというやり方だった。これは、日本でも20年ほど前まで行われており、私も一時採用したことがあった。

しかし、この換気方法では期待される換気が行われないことが判明し、今ではすっかり過去のものとなっている。


新築分譲住宅のモデル棟に入ると、「だから『いい家』を建てる。」に書いてある「新築のにおい」に包まれた。リビングでは芳香剤の香りが強く、久保田さんがむせ返った。

瀟洒にデコレーションされた部屋を見て歩いていると、息苦しくなる。絨毯なのか、調度品なのか、はたまたカーテンなのか、化学物質であるかどうかは分からないが、わずかながら刺激臭がしていて、とにかく空気が悪い。

換気は一体どうなっているのか?


窓枠の上部にある外気吸入口にティッシュペーパを当ててみても、空気はそよとも入ってきていない。そこで、洗面所の天井に取り付けられている換気扇のスイッチを入れた。びっくりするようなモーター音が唸りだすと、吸入口に当てたティッシュが動く。しかし、これだけの音を24時間我慢する住人はまずいないだろう。ということは、シャワーを浴びた直後はつけて、すぐ止めてしまうに違いない。となると、換気は行われないはずだ。


久保田さんは、しばらく一緒にいたが10分もしない内に外で待っていますと言って出て行ってしまった。

私は、同行した省エネコンサルタントの荒川さんに言った。

「イギリスは、換気に関しては後進国ですね。いや日本が先進国になっているということですね」と。

するとロンドン郊外に住んでいる荒川さんが笑いながら言った。

「100年以上昔に建てられた隙間だらけの私の家の方が、空気が気持ちよく感じます。新築の家は、断熱・気密性能が良くなっている分だけ、空気がよどむ感じが強いですね。昨日、Alanさんが熱交換換気は必須だと言っていたのがよくわかります。この開発業者は、換気は住む側に任せたよと言っているのと同じですね」と。


事務所の責任者に尋ねたら、換気の方法について質問する客は一人もいないとのことだった。客の関心がないのだから、換気は一番簡単なものにしておこうという考えは、古今東西を問わないようだ。

外に出ると、久保田さんが言った。

「涼温な家の空気感って、本当に素晴らしいですね」。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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