第8回 大晦日のライオンキング

大晦日に、ライオンキングを見に行った。
〔さらに「いい家」をもとめて〕の著者である久保田紀子さんに誘われて。
メンバーは、私と家内と久保田さんの娘と息子の5人であった。
キングが息子に、後継者となるべき心構えを語って聞かせるシーンがあった。
父の姿は、堂々として、美しくもたくましい。
私は4人の男の子を育てたのだが、あのような姿を見せたことがあっただろうか?
久保田さんの息子は、早くに父親を亡くしている。椅子から乗り出すようにして、ライオンキングの話に聞き入っていた。きっと彼の心には、キングの父親としての思いやり、優しさが焼付いたことだろう。
それにしても、ステージの役者さんたちは、今日も一切の手抜きを見せず、目一杯エネルギーを発散しつくしてくれた。
浅利慶太さんの舞台の魅力は、いつでもそうなのだが、入場料にたっぷり見合って、さらに何べんでも見に来たいと思わせるところにあると思う。
私は、手を抜かず、手を省かず、手を掛け、手を尽くす精一杯を、楽しく見せるものに感動する。
感動がエネルギーの源泉だ。
掛けた予算にたっぷりと見合う「いい家」を、新年も精一杯心を込めて造ろうと誓った。
2003年12月31日
松井 修三
その夜、久保田さんからこんなメールをいただいた。
ライオンキングを見るのは3回目ですが、
小猿が歌いだしてまもなく、全身が総毛立ちました。
梅干を口に含んだ時のように、
口の奥がしびれて、泣き出しそうになりました。
そしてまた、命の讃歌に酔いしれました。
ライオンキングは12月30日で5年目です。
松井さんの本も新年2月の10日で5年目ですね。
ライオンキングは何べんも見たくなる。
いい家が欲しいも何べんも読みたくなります。
舞台の上にも、本の内容にも、共にすごいものがあります。
5年間の長きにわたって、お客様から支持されるだけのものがあります。
センチメンタルな表現と笑われるかもしれませんが、
ライオンキングが命の讃歌なら、
「いい家が欲しい」は、幸せの器の讃歌だと思います。
「いい家」を造りたい、その思い一筋に掛ける松井さんの生き様に新年も光が当たりますことを心から願っています。
久保田紀子
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