第33回
高松塚古墳のカビに思う
最近のニュースで、高松塚古墳の美人画にカビと思える黒いシミが発見されたことを知った。永久保存をするために、多くの学者をはじめ専門家が英知を絞り合っているのだろうが、カビを防止することは殊のほか難しいのだと思う。
これからの家造りにおいては、カビの発生しづらい器を造ることが大切だ。しかし、カビは人と同じ環境を好む。ということは、カビが発生しない環境は、人にとって問題となるのかもしれない。
最先端防御テクノロジーでガードされている高松塚古墳ですら発生するのだから、わが家でも仕方がないといったん受け入れて、しかしながら防御に最善を尽くす努力が必要だ。
家庭では、こまめな掃除と換気に勝る防御策は今のところ見当たらない。魔法のように効果があるという防カビ剤も市販されているようだが、いくら無害だといわれても使う気になれない。
それを使う習慣がついてしまえば、掃除と換気が疎かになるからだ。
脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす危険性が高いメタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)は、女性よりも男性の方が断然多いという。
そこで、ご主人に提案したい。同症候群とカビの防止のために、風呂場の掃除を日課にすることを。始める前に全身を鏡に映して、スクワット40回の準備体操を行う。腹回りを10センチスマートにしてみせるとイメージしつつ。
それから硬めのスポンジに洗剤を吹っかけて壁をこする。ついで床に移る。入隅は特に念入りに、排水マスもていねいに。軽く汗ばむぐらいにがんばれば適度な運動になる。何よりもいいことは、気分転換になることだ。
浴槽につかって清潔に磨かれた周囲を眺め回すと、最高の気分を味わうことができる。
「ああ、いい湯だなー」
その幸せ感を得るにはお金がかからない。女房だけにやらせておくことはもったいないと思うこと請け合いである。
2006年5月13日
松井 修三
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