第47回
あなたは、「住む楽しみ」をご存じですか?
日々、住むことに感動していますか?
これは私の『さらに「いい家」を求めて』改訂2版の“はじめに”に書いた言葉です。帯にも掲載しました。
今から8年前、家造りの目的は「家相」だった私に、その根源的な価値は「住み心地」にあると松井さんは教えてくださいました。
そして「住み心地」を日々体感して7年目になります。この家での暮らしは時を重ねるほど、「住み心地」の良さが増していきます。
マツミハウジングの社員さんに、「住む楽しみ」はありますか?と質問したところ、「はい、6ヶ月になる息子と過ごすことが楽しみです」とか、「新居のリフォームを自分たちでしていますが、壁紙を考えたり収納を考えたりするのが楽しみです」という答えが返ってきました。
確かに子供の成長を見守ることや、リフォームも楽しいことですが、私が書いた「住む楽しみ」は少し違います。
以前はどこかへ出かけてホテルや旅館に泊まるのが楽しみだったと思っていた方が、家にいることが一番楽しみで、一番好き!と言えるようになることです。
私の「住む楽しみ」とは、外断熱の家だから味わえるものなのです。不快な寒さ、暑さ、湿気によるストレスが消えた家の中はどこも快適なので家にいることが楽しくなり、喜びとなるのです。真冬の朝、ベッドから起き出すことも苦ではなく、お風呂に入ることも断然楽しさを増し、薄着で過ごせるので肩こりも少なくなります。掛け布団は、5センチ程度の厚さの羽毛の布団一枚で充分です。梅雨時にジトジトベタベタ感がなく、洗濯ものを室内に干しても臭いがつく前に乾きます。夏にエアコンを冷やすためではなく涼しさの演出に活用できるようになります。一年中空気が爽やかなので花粉症も楽になり熟睡できますし、トイレの中が快適なので体調がよくなることもありがたいことです。
「この家が好き」と心底思えることほど幸せな感じはありません。住む楽しみを味わえることは本当にありがたいことです。鏡に写る顔が笑顔いっぱいの日々になります。
私にとって、家の中で本を読む時間が至福のときです。ダイニング、リビング、寝室にそれぞれ違う本を置いて、好きなときに、好きな場所で、好きなスタイルで読みます。どこへ行っても不快な温度差がないからできることです。このところは、北方謙三著「水滸伝」に夢中です。今、ダイニングでこれを書いていますが外は2.7度、室内は20.9度になっています。
こころがとけていくような暖かでとても静かな夜です。
2008年1月29日
久保田 紀子
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