
妻が気に入る家を
投稿日:2013年1月27日

勉強会に参加されたお客様が言われた。
今朝のわが家の温度は2度でした。
昨年もこんな寒い日があったのでしょうが、今年はやけに寒く感じます。妻は5時半前後に目を覚ますと、真っ先に2台の石油ストーブに火をつけます。それから1時間ほどして私は起きるのですが、妻は今年は寒さがつらいと嘆いています。
私は、寒いなーと思うたびに、良寛さんのお言葉、「夏は暑きがよろしく、冬は寒きがよろしく候」を口ずさんできました。分相応の暮らしとはこんなものなのだと達観していたのです。しかし昨年65歳を過ぎて、これから先も暑さ寒さを耐え続けていく人生でいいのだろうかと思うようになったときに、新聞の小さな広告に目が留まったのです。
松井さんの本を読んで、目からうろこでした。
とくに第一章に感動しました。
お前は「老後を支えてくれる一番確かなもの」があるのか?
「住宅の根源的な価値」を知っているのか?
そう自分に問うて愕然としたのです。持つべきもの、真に価値あるものを知らずして一生を終えてしまう。なんとバカなことだろう。
私は、妻に詫びました。私を信頼し一生懸命についてきてくれているのに、丈夫ではない体を2度の家に預けさせている横暴をです。これは家とは言えない。単なる箱でしかない。幸せの器だなんて錯覚だ。独りよがりでしかなかったのです。
勉強会には妻と一緒に参加する予定でしたが、二日前から風邪を引いてしまいまして。実は、「夫婦別寝」のご提案についても大いに考えさせられ、独りよがりの生活をこの際、根本から改めてみようとも思ったのです。
とにかく、私は家づくりにあまりにも無知でした。
どうか、妻が気に入る家を建ててください」。

- 松井 修三プロフィール
- 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
- 1961年中央大学法律学科卒。
- 1972年マツミハウジング株式会社創業。
- 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
- 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
- 現在マツミハウジング(株)相談役
「いい家」をつくる会代表 - 著書新「いい家」が欲しい。
(創英社/三省堂書店)
「涼温な家」
(創英社/三省堂書店)
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