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海外視察旅行記
世界に誇れる、
住み心地いちばんの家を目指して

2007年8月
オランダオランダ編

ヨーロッパ建築を訪ねて(オランダ)

アムステルダムの風景

アムステルダムの風景 1

建物の多くは、運河沿いに建てられている。

アムステルダムの風景 2

間口が狭く、肩を寄せ合うようにして建てられているのは税負担を軽くするため。建築主たちは、破風(建物の帽子の部分)のデザインを競い合ったというだけに興味は尽きない。

アムステルダムの風景 3

17世紀に建てられた建物のほとんどは、多少傾いたり、歪んだり、写真の建物のように曲がったりしている。

アムステルダムは海面下の街であり、埋立地だからやむを得ないことだそうだ。地盤を補強しながら、建物の存続に努めているという。建て替えるという考えはないようだ。

下の写真で、前のめりの建物が見える。実際に見ると感慨深い風景だ。

アムステルダムの風景 4
アムステルダムの風景 5

チューリップの球根を売る店。

アムステルダムの風景 6

遊覧船に乗って、運河から眺める街の風景も楽しくすばらしい。

アムステルダムの風景 7

200年住宅に思う

200年住宅に思う 1
200年住宅に思う 2
200年住宅に思う 3
200年住宅に思う 4

たくさんのファサード(建物の正面)を見たが、この建物には驚かされた。

というのは、道路面の外壁が崩れ落ちないように木材で固定しているからだ。

日本人には考えられないやり方だ。

そうまでしても壊さない理由は何なのだろう?

ここでは法律や協定を持ち出したくない。

ご先祖様に対する尊敬と感謝を答えとしたい。

アムステルダムの土地は、もともとあったものではない、すべて干拓して創られたものなのだ。建物は何十本かの杭を打ち込み、景観に思いを致しつつ建てられたものが多い。一棟一棟に、熱く、楽しく、切ない物語りが染み込んでいるのだろう。

保存し、維持管理するために要する費用は不足であっても、物語を大切にし、誇りとする市民の意志に感動させられる。

道路を隔てた建物同士を、ワイヤーでつないで倒壊を防いだりもしている。

それがまた観光客にとってはたまらない魅力と映る。

最近、わが国では200年住宅というアドバルーンが揚がった。景観に対する企画すらなしに物語性の乏しい家造りをしたところで、100年後に愛着や誇りを持って住み続けようとする住人がどれほどいるというのだろうか?